ディーラー中古車とは?おすすめのポイントと注意点を整備士が解説

中古車購入を検討しているときに

  • 「ディーラーと中古車販売店はどう違うの?どちらおすすめ?」
  • 「どうやってディーラーの中古車を探せばいいの?」
  • 「ディーラー中古車って値引いてくれるの?お得に買うにはどうすればいい?」

と気になりませんか?

筆者も整備士時代に何度かディーラーで研修を受けたことがありますが、ディーラーで販売している中古車であれば、メーカー車両を熟知したメカニックのメンテナンスを受けられるだけでなく、きめ細かなサービスを継続的に受けることもできます。

実際の経験談としては、作業依頼していない不具合箇所の指摘を整備士立ち合いのもと説明してくれました。

筆者も整備士ですので、「分かっているけど直していない箇所」を指摘してくれたのは流石だなと感じました。

もし、初心者の方がお店選びをよく考えないまま中古車探しを進めてしまうと、メンテナンス不良の中古車を買わされてしまうだけでなく、保証がない場合は大掛かりな修理費用を出費してしまう可能性があります。

筆者の友人は安さ重視の中古車選びに失敗してしまい、早々にディーラーの認定中古車に乗り替えて10年以上乗り続けることができました。

新車よりもお買い得でありながら、高品質な車両を多く取り扱っているディーラーの中古車は、長い目でみればコスパの良い買い物になるなと感じた事例です。

このような二度手間にならないためにも、今回の記事を参考に中古車選びを進めていきましょう。

それでは早速ですが、本題の方へ参ります!

【整備士もおすすめ】ディーラーの認定中古車なら長く乗れる!その5つの理由

実際に整備士である筆者もディーラーが販売する中古車を購入したことがありますが、結論、「また次もディーラーの中古車を買いたい」という気持ちになれる高品質な中古車でした。

街中にある中古車販売店に並んでいる中古車ですと、良くも悪くも「ピンキリ」で、初心者の方が目利きするには難しい中古車ばかり取り揃えています。

中には格安中古車と言われる車両も販売していますので、安さに釣られて購入してしまうと後々故障や高額な修理費用に泣かされる確率が高くなります。

ディーラーの中古車であれば販売店独自の基準をクリアした中古車のみ販売しますので、安心感が他の中古車販売店と比べると一気に上がります

ではどのような点が他の販売店より優れているのか、一つずつご紹介していきたいと思います。

おすすめ理由1:未使用車

読んで字のごとく、新車のように誰も乗っていない中古車のことを「未使車」と言います。

ディーラーが月の予算を達成させるために自社の名義で登録しただけの車ですので、ほぼ新車と言っても過言ではありません。

すでに登録だけ済ませているため法律上は中古車扱いとなっていますが、いわゆる「新古車」として中古車市場では大変人気があります。

走行距離もごくわずかであることに加え、新車と遜色ない状態であることから、新車を検討していた方や、長期保有を視野に入れている方には掘り出し物の中古車となります。

また、未使用車のほとんどが登録間もない車両になるため、車検が2~3年と長く残っている点もおすすめポイントになります。

おすすめ理由2:展示車

未使用車の次に走行距離が少なくなるのが、ディーラーのショールームに展示している「展示車」になります。

走行距離はディーラーの敷地内のみとなりますので、新車と差し支えない極上車として未使用車同様に人気があります。

展示車はディーラーの看板商品とも言い換えることができますので、新車のように綺麗な状態を維持している車両がほとんどです。

顧客に見せるためにオプションを豊富に装備していたり、人気のイメージカラーを多く取り揃えていることから、新車価格より割安に購入できるメリットがあります。

おすすめ理由3:試乗車

ディーラーの試乗車は新車購入前の試し乗りに使用するため、未使用車や展示車よりも走行距離は多くなりますが、それでも1,000~2,000km前後と中古車市場では低走行の部類に入ります。

大半の試乗車がディーラー周辺の近所を走行するだけであることと、販売員も同乗するため手荒に扱われることもありません

試乗中に不具合が発生しないよう、整備士がコンディションを万全な状態にキープしているため、メンテナンス状況も良好と言えます。

新古車よりも安く、新車のような高品質中古車をお求めの方は必見です。

おすすめ理由4:ディーラー独自の認定基準

高品質である理由はただ単に新しい車だからという訳ではありません。

ディーラー独自に設けている厳しい検査基準をクリアした中古車であれば、認定中古車として安心して乗ることができます。

年式、走行距離に応じて数百ヵ所にも及ぶ検査項目を点検しますので、認定の有無が安心して購入することができる基準にもなります。

特に初心者の方は中古車探しに悩んでしまうことが多いので、少し割高でも認定証付の中古車から選ぶことをおすすめします。

おすすめ理由5:手厚いアフターサービス

ディーラーの中古車であれば、メーカーからの保証を引き継ぐことができたり、きめ細やかなアフターサービスを受けたりすることができます。

保証継承するためには法定整備(12ヵ月点検)を行う必要がありますので、安心して乗り出すことが可能になります。

他には

  • 「リコール時のスピーディーな対応力」
  • 「メーカーを熟知した専門知識が豊富なメカニック」
  • 「子連れには嬉しいキッズスペース」

などがディーラーの強みと言えます。

下記にメーカーの保証例を掲載いたしますので、参考までにご覧ください。

【メーカー保証例】

種類 内容
一般保証(新車登録から3年or 6万km以内) 消耗部品や油脂類を除く、エアコンやカーナビなどの電装系
特定保証(新車登録から5年or走行10万km以内) エンジンなどの動力系、エアバッグなどの安全装置などが対象

※保証内容はメーカーによって異なります。

続いては、ディーラーの認定中古車と中古車販売店で取り扱う車の違いを解説をしていきたいと思います。

【一発で分かる】ディーラーの認定中古車と中古車販売店の取り扱う車の違い

ディーラーの中古車が高品質でおすすめであることをご紹介してきましたが、より理解を深めていただくよう、ディーラーの認定中古車と中古車販売店で扱っている車の違いを一覧表にまとめました。

まずは比較検討していただき、ご自身に最適な方法で中古車選びを進めていきましょう。

【ディーラーと中古車販売店で扱う中古車の違い】

比較軸 ディーラー 中古車販売店 補足
価格※1 中古車販売店の方が安めの傾向
品質※2 中古車販売店は品質にムラがある
技術力※2 ディーラーはメカニックの研修制度が整っているため安定した技術力がある
車種の豊富さ※3 メーカーに依存するディーラーはラインナップが少なくなる
保証※2 中古車販売店は安さをウリにしていることが多いため、保障内容はピンキリ

※1・・・〇安い △高い
※2・・・〇良 △販売店による
※3・・・〇多い △少ない

次に、ディーラーで中古車を購入する際の注意点を解説していきます。

ディーラーでの中古車購入の注意点は2つ

ディーラーの中古車が高品質であることはご理解いただけたかと思いますが、必ずしも全員におすすめできる訳ではありません

これからご紹介する注意点2つをご覧いただき、自分にとってメリットが大きいと感じなければ他の購入方法を検討し直しましょう。

注意点は全部で2つだけですので、ご覧ください。

注意点1:品質は高いが価格も高い

ディーラーの中古車は新車と遜色ないくらい高品質であることをご紹介してきましたが、総じて販売価格も割高になってきます。

新車の購入を検討していた方からすれば「割安」に感じるかと思いますが、低価格重視で中古車探しをご希望している方や、短期間で乗り換えを検討している方からするとディーラーの中古車は手の届きづらい価格帯だと言えます。

中古車探しをする際に品質も価格もほどほどに考えている方は、一般的な中古車販売店も視野に入れた方が理想の1台に巡り合える可能性が高くなるのです。

ディーラー中古車の価格については下記のコラムも参考にしてください。

【コラム】値引きげは厳しい!人気のディーラー系中古車は強気の価格設定

中古車の検索サイトで比較してみても、ディーラーの中古車は厳選された車両ばかりを取り揃えていますので、一般的な中古車販売店より数十万円ほど割高になってしまいます。

ただし、中古車市場でも高品質をウリにしているディーラーの中古車は常に人気がありますので、値下げしなくても売れてしまうことから、値引き交渉も厳しいと言わざるを得ません。

一般的な中古車販売店の値下げ率が5~10%程度に対し、ディーラーの中古車は0~5%程度にとどまります。

割高感の裏付けとして、

  • 「日頃からディーラーで入念なメンテナンスを行ってきた良質な車であること」
  • 「自社の展示車、試乗車、未使用車であること」

などの理由から、高品質車両を求める方の需要も多くなりますので、強気の価格設定につながっているのです。

予算オーバーの方は中古車検索サイトの認定付き中古車がおすすめ

  • 「ディーラーの中古車だと予算オーバーしてしまう」

という方には、中古車検索サイトの認定証付き中古車をおすすめいたします。

中古車検索サイトを代表するグーネットやカーセンサーでは、専門の認定鑑定士が1台1台車両のチェックを行い、厳しい検査項目をクリアした車両のみに認定証を発行している認定中古車を数多く掲載しています。

グーネットは「JAAA(日本自動車鑑定協会)」、カーセンサーは「オークネット(AIS)」という外部機関が平等・公平な審査を行いますので、認定を受けた中古車はディーラーの中古車にも負けない高品質な中古車だと言えます。

グー鑑定、カーセンサー認定はどちらも消費者に安心して購入してもらうための鑑定機関ですので、

  • 「コストパフォーマンスの高い中古車に乗りたい」
  • 「第三者目線で判断した中古車を買いたい」

という方々には、中古車検索サイトの認定中古車の購入をおすすめします。

参考:カーセンサー認定

参考:グー鑑定

次にディーラーの注意点2つ目を紹介します。

注意点2:選べる車種はメーカーに限定される

基本的には販売元のメーカーで扱っている車種が主なラインナップになります。

つまりトヨタのディーラーはトヨタ車しかありません。

もし、

  • 「色んなメーカーの中古車を乗り比べたい」
  • 「特にメーカーのこだわりはない」

という方々にとっては、取り扱い車種が限定されるディーラーですと店頭に足を運ぶ回数が増えてしまいます。

事実、筆者も友人の車探しを手伝う際、何度も何度もディーラーを回って苦労した経験があります。

そういった場合は、初めから認定証付き中古車を取り揃えている中古車販売店にお願いすれば良かったと今では思います。

続いては、同じメーカーでも系列の違いから取り寄せが難しい事例をご紹介します。

中古車の取り寄せは要確認!系列が違うと無理な場合がある

同じメーカーのディーラーであっても

  • 「同じメーカーだが取り寄せできない」
  • 「手続きの手間や取寄せ費用が割高になる」
  • 「取り寄せ後の返品はできない」

ということや運営している会社の違いから取り寄せが難しいケースがあります。

例えば同じトヨタでも、

  • 「トヨタ店」
  • 「ネッツ店」
  • 「カローラ店」

など、販売する車種の違いなどで販売店が変わってきます。

運営している会社が違いますので、当然取り寄せとなると他店から買い取ってからの購入になるため、通常よりも割高に買うことになってしまいます。

さらに同系列の店舗からの取り寄せであっても、他県など遠方ともなれば多額の輸送費用が掛かってしまいます。

手続きから納車までの労力が大きいため、余程のことがない限り中古車を取り寄せることは避けるべきだと考えます。

以下に取り寄せのデメリットと輸送費用を掲載いたしますので,参考までにご覧ください。

【取り寄せのデメリット】

  • デメリット1:高額な輸送費
  • デメリット2:遠方まで現車確認と手続きをしに行く必要がある
  • デメリット3:納車前のキャンセルが難しい場合がある
  • デメリット4:メンテナンスや保証を気軽に受けられない

【陸送費の例】

輸送距離 陸送費相場 日数
東京⇔東京(県内) 約15,000円 1~2日程度
東京⇔横浜 約20,000円 1~2日程度
東京⇔名古屋 約35,000円 3~4日程度
東京⇔大阪 約40,000円 4~5日程度
東京⇔福岡 約57,000円 5~6日程度

参考:中古車の陸送費はいくら?相場や納車費用との違いを完全解説

ディーラーであろうが中古車販売店であろうが陸送費用の相場は変わらないので、なるべく近場の販売店で購入することをおすすめします。

続いては、ディーラーの中古車をおすすめできる人の特徴をご紹介します。

ディーラー中古車がおすすめな人は「中古車購入で失敗したくない人」

ディーラーで中古車を購入する一番のメリットは「安心」です。

中古車の購入で失敗したくない方に特におすすめですので、少し割高でも絶対的な安心感を得たいという方からすればお買い得な買い方だと言えます。

もし車の知識がないまま一般的な中古車販売店で車選びをしてしまうと、悪徳な販売店に当たってしまった場合、粗悪な中古車を売りつけられてしまう可能性があります。

反面、ディーラーであれば、メーカーという大きな看板を背負っているため、品質やサービスにはとことんこだわって対応してくれます。

  • 「相場より割高でも絶対的な安心を得たい」
  • 「保証内容も充実した車に乗りたい」
  • 「一般の中古車販売店に任せて良いのか分からない」

そんな方々にディーラーの中古車がおすすめとなります。

続いては、自分で中古車探しができる人におすすめな中古車の検索サイトをご紹介いたします。

ディーラーの中古車探しなら中古車検索サイトが便利!

便利な中古車検索サイトを利用すれば、地域をまたいで欲しい条件にあった中古車を探し出すことができます。

中古車販売店を自分の足だけで回ろうとすると、時間と労力ばかり掛かってしまい、お目当ての中古車に巡り合う確率もグンと下がってしまいます。

今の時代はパソコンだけでなく、お手持ちのスマホで気軽に検索することができますので、忙しい方でもすき間時間を利用して中古車選びができるのです。

今回は中古車検索サイト最大手のカーセンサーとグーネットを参考に、ディーラーで販売する中古車を探してみたいと思います。

まずはグーネットの使い方からご説明をいたします。

グーネット

まずはグーネットのトップページから「ディーラー」と検索ボックスに入力します。

簡単にディーラー車を検索することができます。

さらに絞り込みたい場合は、左側にある詳細検索を任意に選択して探しましょう。

次に、カーセンサーの検索方法を解説していきます。

カーセンサー

まずはカーセンサートップページの検索ボックスに「ディーラー」と入力します。

このように良質なディーラー中古車を簡単に検索することができます。

さらに絞り込みたい場合は詳細条件を入力しましょう。

続いては、自分で中古車選びをするのが難しい方におすすめな探し方をご紹介します。

【初心者向け】自分でメーカーを選べない人は中古車の提案サービスがおすすめ

もし

  • 「自分一人で中古車探しをするのは不安」
  • 「ディーラーは敷居が高く感じる」
  • 「一緒に中古車選びをしてくれるパートナーが欲しい」

というようなお悩みの方は、納得のいくまで中古車探しを行ってくれる中古車の提案サービスがおすすめです。

初心者の方が一人で中古車探しを進めると、どうしても中古車選びの判断に迷ってしまいます

いくらディーラー中古車の品質が良かったとしても、似たような車ばかりラインナップされていると決め手に欠けてしまいます。

ただし、中古車の提案型サービスを活用すれば、担当スタッフと予算や希望条件を事前にヒアリングするため、希望に沿った形で中古車探しを進めていきます

当然、希望する条件に合致しなければ無理して購入する必要もありませんので、初心者の方でも安心して利用することができます。

今回は整備士のプロ目線で選ぶ、是非ともおすすめしたい提案サービスを3つほどご紹介したいと思います。

まずはガリバーからご紹介いたします。

ガリバー

中古車業界最大のガリバーであれば、中古車の在庫数が業界トップクラスであることから、豊富な在庫の中からディーラーで扱っていた未使用車などのデモカーに巡り合えるチャンスがあります。

保証内容も安心の最長10年の保証サービス(有償)や、車の返品サービスも行っていますので、不測の事態にも万全の保証体制となっています。

この手厚い保証サービスは、圧倒的な入庫数があるからこそ実現する販売形態だと言えるでしょう。

>ガリバーの非公開車両はこちら

クルマコネクト

クルマコネクトは、中古車業界大手のガリバーが運営する独自のチャットツールを使用した中古車購入のオンラインサービスとなります。

最新のAIロボットとアドバイザーが車に関わる悩みを解決してくれる画期的なサービスとなっていますので、チャット感覚で気軽に専門のスタッフに相談することができます。

クルマコネクトはガリバーが運営しておりますので、保証サービスもガリバー同様に手厚いアフターサービスを受けることができるので安心です。

>中古車のオンライン相談・提案ならクルマコネクト
URL:

ズバット車販売

ズバット車販売はガリバーと提携していることから、ガリバー同様に最長10年の保証サービス(有償)や、車の返品サービスを利用することができます。

中古車の探し方はとてもシンプルで、希望する条件をズバット車販売Webサイトに入力して送信するだけで車探しができてしまいます。

最短数分で担当者から折り返しのご連絡がきますので、すぐに車が欲しいという方には大変便利なサービスと言えます。

毎日入庫する中古車の中から、市場でお目に掛かることのできないお買い得なディーラー中古車に出会える可能性がありますので、初めての中古車探しの方にもおすすめです。

>ズバット車販売はこちら

まとめ

一口に中古車購入と言っても、展示車として扱われていた新車のような車も中古車として世の中に流通します

低走行で高年式なディーラーの中古車を購入すれば、

  • 「長い期間所有することができる」
  • 「新車と同じ保証を引き継ぐことができる」
  • 「購入後も安心して車のメンテナンスを任せることができる」

といった恩恵を受けることができます。

高品質でありながら、新車よりも割安で購入することができることから、

  • 「新車が欲しいけど予算オーバーしてしまう」

というような方々には大変お買い得な選択肢になります。

もし、中古車でも品質とアフターサービスを重視したいということであれば、ディーラーの中古車は一見の価値ありですので、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

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